【イントゥザウッズ感想】ひどい舞台でした

昨日千秋楽だったイントゥザウッズを観てきました。
ちなみに映画も他の舞台の予習も全然ナシで観劇へ。

かなり歌の評判が悪くて、
ちょっとびっくりしながら眺めてたんですけど
観劇したらなるほど、そりゃ言うかも・・・って感じでした。

具体的に言うと物語に入りこむとか以前に
集中力が歌唱力のひどさで削げるみたいな?感じでした。
というわけなので辛口目な感想になると思います。

読みたく無い方は今のうちにお戻りくださいm(_ _)m

【あらすじ】お話自体が難解なのに他に難がありすぎる

お話的にはお伽話の各キャラクターたちがそれぞれの願いを持って森をさまよい、
自分の願いをそれぞれ叶えるというのが一幕です。
シンデレラはお姫様になったし、
赤頭巾は狼を倒して幸せに?暮らしたし、
ジャックと豆の木のジャックはお母さんと一緒にお金持ち。
パン屋夫妻は子供を授かるし
ラプンツェルは王子と塔から抜け出して双子を産み育てる。

だから良かった良かった。って感じでもうそこで満足感があって。
そこでもうお腹いっぱいになった人が大半だったから
二幕のダレに賛否分かれたんじゃないでしょうか。

二幕はジャックと豆の木のジャックが略奪と殺人によって巨人の怒りを買い、
その巨人の妻が国を滅ぼしに来て、
責任は誰にあるかを追求し始めるんですよね。
そもそも豆を牛と交換してきたパン屋が悪いとか、
パン屋を呪った魔女が悪いとか、
巨人が地上に降りてくる原因になった豆を適当に捨てたシンデレラが悪いとか、
それぞれ利己的な感情で動いて森へ赴きキャラが死にまくりストーリーテラーも殺し、
重ねて揉めまくる話。

夢見がちな人間に冷水を浴びせかけ、人って結局愚かなんだよって言い聞かせるような感じ。
でもそこが際立って見せられるわけでもなくて、
全体的に集中できないので何がしたいかわからない、ボケた印象の舞台でした。

歌唱力がやばいキャストとうまいキャストが共存する意味

魔女と王子が出てるところだけ歌がうますぎて引き込まれる。
その分特にシンデレラとパン屋の嫁の二人の場面とか本当に厳しかった。

なんというか、全員歌えるか、全員歌えない舞台であれば
もうちょっとマシだったんじゃないかなと思います。
歌えない人は萎縮し続けるし、歌える人はやりにくいんじゃないかなって。

前評判と私見

赤頭巾を批判する声も多々見たんですが、赤頭巾は見事だったと思います。
全然幼く無い歳のいった赤頭巾は一幕から欲望剥き出しに狼を殺すし、
二幕で突然倫理的にまともなことを言い始めたりするのが滑稽で良かった。
だから魔女のツッコミに賛同した方も多かったんじゃ無いかな?
それは赤頭巾の力だと思うんですよね。

シンデレラの音の外しがひどいというのも聞いてたんですけど、
セリフと歌の中間みたいな感じが多かったので、
私個人ではそこまで気にならなかったかな。
あのシンデレラなら確かにお姉様方が足を削ぎ落とされても動じなさそう。
強い精神性に説得力があってそこは良かった。

パン屋の旦那さんも私は気にならなかったです。芝居が普通だったからかな。
普通に気の弱い旦那さんなのに大変だなって感じ。
主人公としてのあの色のなさは良かったと思います。

何よりパン屋の嫁が悪い意味でヤバかったです。
芝居も歌も浮きすぎて、舞台俳優と並べたら完全に違う畑の人と言う感じがしましたし
千秋楽でも明らかに拍手の量が少なくて気の毒でした。
梅芸ってあんな空気になるんですね。ビックリ。
二幕は私の周りの席の人たちも頭がフラフラしていました。

王子と望海さんが無双した舞台

王子の出てくる場面自体はそこまで多く無いのですが、
舞台上での王子という役割とかキラキラ感とか。
そういうものが短い場面でもしっかりわかって良かったです。
ラプンツェルの歌も本当に天上から響くみたいな歌声で素晴らしかった。

その辺は歌を不安要素無く聴けるキャストなので
いろいろ感じ取れたんじゃ無いかなと思います。
歌がやばいと何も頭に入ってこないミュージカルで
やばい歌を聴き続ける時間がいっぱいあると集中力がなくなる。

望海さん演じる魔女は最強でしたね。魔女という役柄の美味しさも
楽曲の難しさも全てをモノにした存在感で、圧倒的でした。
魔女が出てるところだけ観たい。

イントゥザウッズは

なんというか話も何もかもバランスが取れてない舞台でしたね。
湖月さんや朝海さんは一体どんな気持ちで舞台に立っていたんだろうと。

何事にもよく言うじゃないですか、基本がしっかりしてからアレンジを行えって。
基本がガタガタの場所でやるお話ではないかなって思います。
望海さんのファンが観るのもおそらくしんどかったでしょうし、
他の役者さんのファンが観るのもしんどい舞台って感じ。

望海さんが出ていなかったら相当ヤバかったでしょうけど、
出ているからヤバい部分が際立ったところもある。

役者さんというより、キャスティングや演出に責があるかなって感じです。
ソンドハイムの楽曲なのに!というのをよく聞くけど
特に感動するメロディーラインがあるわけでも無く、楽曲の良さも、よくわからなかったです。

やたら変な曲多いな〜って。全員歌うまかったら違うのか、
音楽の素養が無いから私には永遠にわからないのか。
つまり観てる私もその程度の人間なので、この内容もあんまり間に受けないでくださいね。

楽しんでいただけるよう頑張りますので、よろしければポチッとお願いします!↓

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

error: Content is protected !!