別にナチス賛美では…無くない…?アルカンシェル感想

休演前に花組公演アルカンシェルを観てきました!
公演再開日が発表されたものの、退団公演の休演は辛いですね…
(当たり前ですが無理をおして公演しろという意図はありませんので!)
さてさて観劇の前にTwitterでナチスを肯定するなんて!もう観ません!的なツイートを見かけたので
ええ〜…一体どんなもんなのかなぁ…と思って観たのですが

どちらかというと「わかりやすくないと観客がついて来られないから
わかりやすい悪のモチーフとしてナチスを使っている」印象を受けました。

そしてこの辺の思想が前に物議を醸したウエクミ先生のインタビューと

繋がって来るんじゃないのかな〜と思ったりね。
演出家の先生全体にそういうわかりやすさに対しての何かしらあるんじゃないのかなと。
だから受け取ってほしい箇所や注目すべきところは
そこじゃ無いと思いましたね〜あくまで個人的には!٩( ‘ω’ )و

というわけでこの話はこの辺にして、感想を書いていきたいと思います!!トップ退団公演…!

アルカンシェルの内容・あらすじ

宝塚の公式サイトの作品紹介一文目に書かれている「パリは燃えているか」は有名な映画のタイトルですよね。
第二次世界大戦中にパリ侵攻を行ったドイツ軍がやがてアメリカ軍とフランスのレジスタンス活動に圧されパリを解放するとなった折、
ヒトラーが降伏しパリを解放するくらいならいっそ全部燃やして灰にしてこいという命令を下します。
しかし命令されたコルティッツ将軍は最終的に無条件降伏をし、その際司令部の電話から「パリは燃えているか」という声が聞こえていた。という内容で有名ですね。

さてそんなドイツ侵攻時のパリ、レビュー劇場の「アルカンシェル」は支配人たちがユダヤ人だったため亡命していきその後の劇場が劇団員に託されることに。
アルカンシェルを監視下に置くのは輝月さん演じるヒトラー支持者のコンラート・バルツァーと永久輝さん演じるドイツの体制に疑問を抱きつつも従軍しているフリードリッヒ・アドラー。
バルツァーはアルカンシェルではジャズを禁じ、指示通りの演目をするよう言いつけますが
アドラーは兵達が本当に求めているのはパリのレヴューであり、監視の目があるときは指示通り、ない時はジャズを取り入れて欲しいと頼みます。

星風さん演じるカトリーヌは劇場の事実上のオーナーとして、柚香さん演じる花形ダンサーのマルセルは振り付け師として協力して劇場を存続させようと奮闘していきます。
自由ではない体制の中でもどうにかレヴューを存続させようとする人々のお話。という感じですね。

一本ものだけどショー場面が多く柚香さんのダンスが存分に観られる公演

これぞあてがき!という感じですごく良かったですね。
柚香さん登場時からこんなに格好良いピエロが居てたまるかというくらい格好良かったです。
あと恋愛と仕事はわけてたのに〜と言いながら
思いっ切りカトリーヌ(星風さん)と恋に落ちるのも良かったですね。
まあお決まりではあるんですが、なんていうか宝塚観てるわあ〜という感じでニヤニヤしてしまった。
こういうお決まり、嫌いじゃないので( ´ ▽ ` )
あと悪役として登場している専科の輝月さんや、劇団員のペペを演じている一樹千尋さんの存在感ですよね…輝月さんは前回トプハで花組出てたと思うんですが
その時とはガラリと変わった感じで…ガラリと変わった感じだけど、1789のペイロールを彷彿とさせるような感じでしたね。

何よりも輝月さんに関しては死に方が好きでした。

演劇的なドラマチックな死とかではないんですよね。命が単純に事切れた感じというか、それでいて衝撃を受ける感じで…。

個人的宝塚の悪役死に方好きランキング1位は神々の土地での愛月さんの死に方だったんですけども、それに迫る良さがありました。
なんというかこの人物の死をドラマチックに演出しないところに良さを感じたというか、
う〜〜ん言語化するのが難しいんですが!伝わりますかね!?ご覧になられた方々には!?

綺城ひか理さんのジョルジュの存在

カトリーヌに下心というか恋心というかどちらとも言えない感じの感情を抱いているっぽい歌手のジョルジュ。
なんだろう純粋な恋心って感じにはあまり見えなかったんですよね〜。どうなんだろう。
この辺はお茶会とかで明かされてるんでしょうか、今の宝塚がお茶会をやっているかどうかすら実は知らないんですが。

ジョルジュ…彼女をステータスで見ている人っぽかった。
故にマルセルに嫉妬むき出しで可愛いんですが、プライドが高いため、途中でドイツ軍側に寝返ってしまうあのなんとも言えないあのキャラクター性。人間味があるというかなんというか。
個人的に綺城さんのお芝居が好きなので人間特有のいやらしさの表現とか、煮え切らない感じとか、自分が加害者側に加担したことに最後まで多分気づいていない感じとか、上手いな〜と思いました。

まあ観ている側的にはそんなに歌がうまくてスタイルが良いなら他に良い人また見つかるよ♫って思うんですけどそうはいかないんでしょうね〜( ´ ▽ ` )ともあれ軍服のスタイルが格好良すぎた。

聖乃あすかさんの役は出番は多いけれど本編に絡めないポジショニングだった

もう思ったままそれなんですけども。いや〜あのアコーディオン少年の孫って設定なんですよね。
ストーリーテラーというか狂言回しというかみたいな役割なんですが
別枠で動いて出番は多いものの結構印象が薄い役だったなって個人的には思いまして。

勿体なかったようになんとなく思い…ファンの方々はどういうご感想を抱いているんだろうとちょっと思いました。
なんだろう、路線だから別枠で用意したけど…みたいに見えちゃって。
元禄バロックロックの時の本編とは別動してる感じとはまた違うんですよね。
私たちと同じ立場で過去を見ている人でありながらも、私たちはやっぱり本編のアルカンシェルの方々の話を集中して観ているから感情移入できるというわけでもなく…う〜ん小池先生はどういう意図で聖乃さんにあのお役を充てたんでしょうね!?
もっと本編に絡んでくる役が観たかったな〜と思いました。贅沢ですかね…

アルカンシェルの私の感想はこんな感じでしょうか。
トップコンビの退団あて書き公演!!!!って感じの印象が強かったですが、
それが宝塚らしさとも思うので、久々にザ・退団!!!って公演だな〜と感じました。
花組の皆さんが休演明け以降、無事最後まで駆け抜けられますように…


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