銀ちゃんの恋を固める花組の名脇役たち

昨日はメインの役どころの話ばっかりになってしまったので
メイン以外の役どころの方々の感想も書いていきたいと思います。

前回記事はこちら

本当、みていて苦しくなる場面も多いですが、
いろんな人に見せ場があって宝塚的には良い舞台ですよね。

そもそも銀ちゃんの恋のあらすじすら触れていなかったのでそのあたりも触れていきたいと思います。
知ってる方はあらすじは読み飛ばしてください!

銀ちゃんの恋のあらすじ

舞台は京都の撮影スタジオ。
新撰組土方歳三たちと維新志士坂本龍馬たちの殺陣の撮影中。

土方歳三を演じるは倉岡銀四郎(水美舞斗さん)
倉岡銀四郎は子役上がりの映画俳優。
自分をスタアと信じて疑わず、カメラを誰にも譲らない姿勢と、
それとは裏腹に「子役上がり」の俳優のため周囲と見劣りするのではないか?という
コンプレックスの間に生きる繊細で破天荒な男。しかし人を惹き付ける魅力はスタアそのもの。
ヤス(飛龍つかささん)をはじめとした大部屋俳優の子分たちを引き連れて今日も撮影に挑む。


一方坂本龍馬を演じるのは歌舞伎俳優の橘(帆純 まひろさん)、
倉岡銀四郎とはライバル関係にあたるが
歌舞伎あがりらしい華やかさを兼ね備えていてどうしても銀ちゃんのコンプレックスを刺激する存在だ。
こちらにももちろん子分がついていて、銀ちゃんと自分、
どちらがこの映画の主役を張るかしのぎを削りあっている。

そうしていよいよ「銀ちゃんに社運をかけたい」という上からのお達しが。
同時に「身辺を整えておけ」という通達が下る。

倉岡銀四郎の恋人であった水原小夏(星空 美咲さん)はかつて一世を風靡した映画女優だが
最近は風呂場で死ぬ役や鳴かず飛ばずの仕事が増えてきた。

銀ちゃんと小夏。二人の間には赤ちゃんができていたが、
なんと銀ちゃんは身辺整理にかこつけて、新しい恋人、朋子(都姫ここさん)と一緒になりたいが為に
子分のヤスに小夏と一緒になってくれるよう頼む。

ヤスは銀ちゃんのためなら何でもする男、小夏と一緒になり、お腹の中の子の父親になることを決意するが・・・。

果たして映画は成功するのか、ヤスと小夏、銀ちゃんの三人の関係はどうなっていくのか!?
映画に命をかける映画馬鹿が集まった破天荒で型破りな人情あふれるお話。

銀ちゃん、か〜〜っこいい〜〜〜!!!!!!

監督の悠真倫さんと助監督の希波らいとさん

このペアがまた良かったんですよね〜〜。
タカニュの稽古場情報のトークコーナーでもお話しされていましたが、
監督から助監督への殴る蹴るが激しくて笑いました。
痛くないようにする技術もそうですが、受ける側の技術も必要なので息があったバイオレンス(??)だな〜と。

監督の見せ場といえばやっぱり階段落ちをヤスが決意して「人一人、殺すぞ〜〜!!!」とはけていくシーン。
監督が映画に対して情熱ある人っていうのが見えるシーンですよね。
あの監督のギラギラした感じすごく好き、もう正直ヤスが死んでもしかたねえか!!みたいな勢いになるところ。
でも実際の階段落ちのシーンではそんな顔まったくしてないんですよね、
そのギャップが人間らしくて好き。決して軽んじてないんですよねヤスを。

そして助監督。
階段落ちのシーンで各所のオッケーが出てるときの緊張感ある表情が素敵。
希波らいとさんの手にされているカチンコには「S71 池田屋」とチョークで書かれているんですが
鳴らす瞬間そのチョークの粉がふわりと舞うんですよね、その臨場感がすごく良い。
前方席じゃないと見えないと思いますがぜひ注目して欲しい。
あの一手にすごく力が篭ってるんだっていうのが伝わってくるんですよね。
本当あの瞬間切り取って写真にして欲しいよ。

専務の航琉ひびきさんと秘書の美風舞良さん

良いですよね〜石田先生演出らしいアイコニックな二人ですが、
狂言回しを請け負うのでも解説を挟むのでもない立ち位置。

サムいほどの濃い存在感なんですけど
不思議とサムく感じないのは作品全体に漂う昭和感と二人の人柄でしょうね。

個人的にめちゃくちゃ笑ったのは小夏にプロポーズする銀ちゃんをみてしまったヤスが、
結婚式で現れるタキシードの銀ちゃんの悪夢を観るシーンあるじゃないですか。

で、ファントムの白い仮面みたいなのかぶったモブがいっぱい出てくるところ、
あそこで秘書だけメガネかけてるんですよね、ギャグすぎる。
あのせいで全然シリアスじゃない。ひとりだけギャグすぎる。でも好き。
他の演目ならシケるなと思うんですけど、そこが銀ちゃんの恋らしい。

あと専務は遠心力のあるビンタがやはり好き。前も書いた気がしますが
ここで専務もまた映画馬鹿なんだなっていうのが伝わってくる、
現代ではこういう仕事のために何かを投げ打つ人ってもう居ませんからね、
良し悪しは置いといて、管理職はこうであってほしいって夢を叶えてくれる存在ですよ。

銀ちゃんの子分「トメ、マコト、ジミー」の峰果とわさん、翼杏寿さん、侑輝大弥さん

橘の子分に比べてかなりおいしい役ですよね。
舞台に出る機会も多いし名前もあるし、アドリブの見せ場もある。

特にジミーは、愛月ひかるさんや望海風斗さんが演じられた役ですからスター性のある下級生の役ですよね。
今回演じられたのは侑輝大弥さん。本当に女の子みたいな可愛さ(いや、女の子なんだけどね)

でも今回はトメとマコトも引けを取らない活躍ぶりでしたね。
とくに焼肉の場面。
今回はご時世もありもやしを本当に食べて笑いを取ることはできないんですが、
可愛がられているジミーに対して「えこひいきだ〜〜〜」って号泣するのが可愛かったし
何ならジミーより目立ってましたね。

というかあの場面骨付き肉が出てきて笑いました。
なんでそこだけCool Beast引きずってんだって。
まあ確かに銀ちゃんのジャケットって常にド派手なアニマル柄多めですけどね。

いや〜トメは想像以上のおっさんに見えましたし、メガネかけたマコト可愛かったな〜〜。

橘の帆純まひろさん

涼やかな顔で凛としてて格好良かったですね。
涼しい顔なのに華がある、クイズ番組のレギュラー決まっちゃってるだけある。

ナウオンで言ってた胸ぐらつかまれて回転しちゃう場面。
すごく良い表情で良かったですね、プライド高い人の困惑とばつの悪さが同居した表情。

橘の見せ場はやっぱりスポンサーをぶん殴るところでしょうね。
スポンサーの舞月なぎささんがまた今回こにくいことこの上なくてそこも良かった。
殴られてもかわいそうに見えないってすごい重要ですよね、全員がスカッとする必要がある。

今回の銀ちゃん水美さんは可愛らしい顔立ちなところも子役あがりに説得力があって、
橘は対照的に涼しい雰囲気のお顔の帆純さんだったので、
銀ちゃんとは系統の違う華やかさがあったのも橘としての説得力があり、すごく良かったですね。

ということで今回の感想はメインの役どころ以外に注目して書いてみました。
改めて良い舞台だったな〜と思います。

メインの役どころに関する感想の前回記事はこちら

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