「巡礼の年」は2回目が面白い!という感想

私の理解力も大いに関係あるとは思いますが、
やはり巡礼の年は2回目かなり楽しめる演目でした。
もし1回目で「??」となった方は2回目観て見ることをお勧めいたします!強く!!

1回目の感想はこちら

2回目で見えてくる綺麗な流れ

全体像を知っている上で見る巡礼の年は
各場面の構成やバランスが非常に綺麗であることに気づけますね。
主要な人物のそれぞれを過不足なく描いているし、
長さもちょうど良く飽きる前に場面が変わっていく。

ある程度話がわかっていると、序盤のリストの姿に対して
湧き上がってくる感情がまた違いますね〜( ´ ▽ ` )

リストの対比

特に最初サロンで虹色に光るピアノの台から颯爽と飛び降りるリスト。
あれ相当の高さですよね!柚香光さんさすがの身体能力!!
登った高みから気楽に飛び降りられない後半の展開を考えると
美しい身のこなしと裏腹に皮肉な演出なのかなとも〜思いました。
あの高さから降りることって珍しい!!!って印象的だったので。

改めてあのフランスの三色旗がドンと降りて、リストが魂の彷徨を始める演出は絶妙ですね。
知っていると結構あそこでテンションが上がります。
「自分で来たのにどこかわからないの?」というサンドのセリフも好きになりました。

ジョルジュサンドは1回目の観劇の時点から人物として非常に魅力的だなと思っていたのですが、
サンド自身の心情というより、建前で理性的に動く人っぽく写っていました。
2度目の観劇では、サンド自身の人格や感情も前よりしっかり理解できて、
改めて素敵な役だなと感じられました。しっかり女性的で、でも理性的で人が良くカラッとしていて。

パリを象徴する音くり寿さんと飛龍つかささん

このお二人に実力があるからこその役でもあり、
退団者として場面を与えても舞台に違和感の無いうまい役どころでしたね。
正直一度観た時には、ちょっと地味な役だななんて思ってしまったのですが、
二度目になると色々見えてくるもので、この2人がパリという街の魔都感を存分に醸し出していたおかげで
リストやマリーがパリに戻るということがどういうことなのか、
観客に違和感なく伝わってくるんだなぁと思いました。

音くり寿さんのラプリュナレド伯爵夫人

自分の身分がいつでも身を立てる邪魔になっていたリストが頼る先なのが
社交界で力のある貴族という構図、
パンフレットで生田先生も書いていましたが皮肉というか数奇というか、人生の機微を感じます。
この人の一存で簡単にサロンのスターになれてしまう、
そういう支配力を存分に出せる音くり寿さんの良さがお芝居でも演出でも活かされてましたね〜。

飛龍つかささんのダグー伯爵

アイデンティティを探しているマリーがダニエルとして存在する、
その可能性を握りつぶすのが夫のダグー伯爵。マリーが最後にリストと再会したときに
たくさんの絶望があったというのも納得ですよね。
喝采を浴び続けて自身を失うリストと、自分そのものを表現する方法から握りつぶされるマリー。
すごい対比です。

ダグー伯爵はよごと愛人と好きに過ごしている割には実はマリーへの愛も存在する、という
なんとも都合の良い男なのですが、現実に置き換えると誰しもそういう面はありますよね。
ある意味劇中では共感しやすいキャラクタなのかもしれません。
失ってからそのものの大切さに気づく。

ラプリュナレド伯爵夫人と、ダグー伯爵が
誰のおかげでパリにいられたと思っているんだ!と憤慨する曲が格好良くて好きです(๑>◡<๑)
そこに説得力があるって、パリって怖いなぁ(笑)

と、いうことで巡礼の年がより好きになった!2回目の感想でした。1回目の感想はこちら
で、2回観るとやっぱり3回観たいなと思ってしまう。ヅカファンのサガですよね〜( ´ ▽ ` )

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