花組、月組、雪組ときたらやはり星組。
ということで今回は1933年に設立された4番目の組、「星組」の二つ名である
「コスチュームの星組」と「パッションの星組」
について歴史を追っていきたいと思います。
コスチュームの星組
宝塚の演目における「コスチューム物」の定義って結構難しいですよね。
例えば「王家に捧ぐ歌」「エリザベート」とか、「ベルサイユのばら」とか
その演目でしか使わないかつ華やかで豪華な服装というような定義ですね。
さて、コスチュームの星組というのはいつ頃から言われていたのでしょうか。
おそらく90年代頃から2010年代頃までに呼ばれた伝統なのではないかと思います。
当時はコスチュームものの演目が多く、
宝塚らしい華やかな衣装が見栄えするスターがたくさん在籍されていました。
スターが明確に「コスチュームの星組」の話をよくしていたのは安蘭けいさんまでの代ですね。
安蘭けいさんといえば「スカーレットピンパーネル」の初演を大成功させた素晴らしいスターでした。
スカピンと言えばファンも多く、
今もさまざまな宝塚関連のコンサートで「ひとかけらの勇気」は歌われていますし、
星組、月組でも再演されている名作ですね!私も大好きです。
そのほかにも「エルアルコン-鷹-」や、「外伝ベルサイユのばら」など、
コスチュームものを多く演じられており
まさに「コスチュームの星組」の伝統を体現された最後のスターのように思います。
最後、というのは「それで星組の伝統が終わってしまった」という悪い意味ではありません。
その後就任した柚希礼音さんの代から、星組の伝統はまた新たな輝きを放ち始めます。
パッションの星組
明確に「キャッチフレーズ」として口にされたのは礼真琴さんではありますが、
コスチュームの星組の時代からすでに、星組は爆発力や熱さが魅力の組であり、
個性が光るスターが多く在籍していらっしゃいました。
そして2009年、柚希礼音さんのトップ就任。
圧倒的なダンススターとして存在感が抜群で、トップスターとして6年間星組を牽引し続けました。
その中で新たにファンが感じたのが「パッション」や「熱さ」です。
それが顕著に感じられたのは「100周年の大運動会」での優勝ではないでしょうか。
他のどの組よりも、体育会系のテンションの星組の雰囲気は凄かったですね。
また、星組ファンは組と一緒に歩むという意識が強く、
ファンも体育会系精神があるように思います。
そして舞台を応援する際の拍手の大きさなんかも星組が圧倒的な気がします。
「私たちが星組を盛り上げる!」という意識がビシバシ感じられるんですね。
今はわかりませんが昔はB席に拍手隊が居るレベルでした。
そういった、組とファンの関係性のアツさも今の「パッションの星組」を作り上げたのだろうと思います。
その後就任した北翔海莉さんは何にでも挑戦するどこまでも努力の人、
歌も芝居もアドリブも楽器もダンスも全てを妥協しない人でした。
星組特有のアツさに加えてそのどこまでも高みを目指し続ける背中を見られた星組生は
柚希さん体制の時代の圧倒的なトップスターについて後ろを走る感じから、
また変わった雰囲気を得たように思います。
そして星組生え抜きの紅ゆずるさんがトップスターに。
紅ゆずるさんは星組としての矜恃も携えつつ、誰にも負けない個性を持ったスターでした。
「宝塚らしさ」だけではない「その人らしさ」を光らせる舞台でファンを魅了したトップスター。
そして柚希さんの背中を追い続けた礼真琴さんのトップスター就任。
このタイミングでキャッチフレーズが「パッション」になったのってすごくアツい展開だと思います。
他組に比べ伝統が構築されていく工程を体感できたのも相まってこれからの星組に期待大です。
花組ポーズ、月組ジャンプ、雪組どっせい(??)につぐ、「星組パッション」、良いと思いますね〜。
110周年の運動会も気づけばあと数年。
「パッション」を携えた星組が次はどんな輝きを見せるか、大変楽しみですね!
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