星組「ディミトリ」ネタバレ有り長文感想

※この記事はネタバレの配慮無しの感想記事です。ネタバレ無しの感想はこちら

ということで星組さんのディミトリの感想記事です。
普通にネタバレも込みなので問題ない方のみどうぞ!

幻想的なのにどこか寂しいプロローグ

プロローグの美稀千種さんの物乞いのインパクト!
劇中ずっと存在感があって最高でしたね。
それと対比するように現れる美しいリラの花の精たち。
かつて繁栄していた土地に残る花の精に何が合ったかを語る物乞いですが、
語り出した途端に塔が淡い光を放って中から溢れんばかりのリラの花の咲いた樹と
美貌の王子、礼真琴さん扮するディミトリが出てくるんですよ。
もうねーーー原作読んでたら正直この時点で泣けてくる!!

ディミトリとルスダンの楽しい日々が胸に迫る。

ディミトリがどこに居てもわかると楽しそうに笑うルスダン。
どこに行っても足跡でわかると得意げに語るルスダンの眩しさと愛らしさがたまらないです。
舞空瞳さん丸いおでこのキュートさがもうほんと、最高です。

原作読んでたらやっぱりここでもう泣けるんですよ。泣けすぎだろって感じですが、
観劇した方には良くわかると思います。
楽しい日々がキラキラと眩しければ眩しいほど、その後との落差を思って泣けるんですよね。
ファントムとかでもそうじゃない?楽しそうなエリック見てるだけで泣けてくるところあるじゃないですか。

トビリシで楽しそうな中にめちゃめちゃ居る上級生

こういうの見るの楽しいですよね。民衆の中に紛れるマイケルさんとか、
朝水さんとか、天華さんとか、
めちゃめちゃキラキラした顔で踊ってらっしゃって可愛いのなんのって。
とにかくいろんな名産品あるよソング、かわいいですね〜〜。
この後この街がめちゃくちゃになるんだよなぁと思うとやっぱり胸が痛いです。

それもまた生田先生の狙いなんだろうなと思います。
そういうところがあるからなぁ、生田先生。

ギオルギ王の格好よさ

綺城ひか理さん演じるギオルギ王の格好よさ。素晴らしかったです。
バテシバの有沙瞳さんの力強く芯のある歌声と、ギオルギ王の慈愛に満ちた感じ、たまらないです。
出番は多くないものの素晴らしい存在感ですし、
ギオルギがルスダンに王位について話すシーン、
少し休む。と言いながら死んでしまわないかすごい不安な気持ちになる。後に死ぬんだけど・・・。

どちらかといえば儚い感じというより、強い感じのある綺城さんが
あんなに頼もしかったのに死んでしまう王っていうギャップよ〜〜たまらないです。すごく好き。

あとモンゴルとの戦いのシーン、ここで致命傷を負うので悲しいは悲しいのですが
戦いの場面の転換も流れも迫力が素晴らしいですね。暁さんが戦場で舞っているのも格好良い!

朝水りょうさんの声が良い

庭師をやっていらっしゃる朝水さんの声、声が良いんですよ・・・。
艶やかで深みのある声で、後ろを向いて話されていても朝水さんだとわかりますよね。

あの声格好良いわ〜〜劇中で歌がもっと聴けたら良いのになぁと思いますが、
ほとんど歌っていらっしゃるところを見たことないかも?特に大劇場では。

ルスダンの悲痛な叫びがしんどい

もう本当にこれに尽きます。
舞空瞳さんのあのディミトリへの叫び!素晴らしいですよね。

それまでも女王としてどんどん追い詰められて表情を固くしていく感じとか。
ディミトリの行動を勘違いしてしまうシーンの手前、
足跡を見つけてしまったときのあの絶望感漂う表情とか。辛かった。。

さっきまであんなにトビリシ楽しいなって感じだったのに・・・。
っていう対比がしんどいって言うんですよ、生田先生!!わかってやってるでしょ!!(笑)

ジャラルッディーンとディミトリのシーンよ・・・

瀬央さん演じるジャラルッディーンのね、あのトビリシ陥落のシーン。
あの三人の食事会。

ルームセルジュークの王子よ、美しき王子よ。ってめちゃめちゃ信頼してくれてるじゃないですか。
その上、疑わしい行動を取っていたとしても、ディミトリが違うと言うのなら
それを信じるってまで言ってくれてるこの信頼感。
ディミトリなら嘘を吐かないっていうのがわかった上で言ってますよねあれは。

そしてそこで自分のやったことを告白し、毒で息絶えるディミトリ。
まさか瀬央さんの腕に抱かれて死ぬ礼真琴さんを観ることになるとは・・・。
ここもジャラルッディーンが優しくて、認めてくれて、ルスダンからすると敵なんですけど
それぞれの正義にしたがって生きてるだけなんだよなぁと言うことを考えさせられました。

最後のシーンが切ないけど美しくて泣ける

あるわけのない足跡と、居るはずのないディミトリ探してリラの花のもとにたどり着くルスダン。

生きていくって決断をルスダンがしてくれるだけでも泣けますよ。
思い出すのはやはり原作の塔の上で毒薬を選んでいるあの冒頭のシーンなので・・・。

また出会ったらよくやったねって抱きしめて。みたいなセリフでもう涙腺崩壊でした。
この瞬間ばかりは一国の女王ではなく、ディミトリの妻のルスダンなんだと思って・・・。

ということで大体涙腺がやばかったことが伝わったと思います。

ルスダン、あと一回しか観られないんですけど本当に良いお芝居でした。
これからの進化が楽しみですし、どうか公演が継続されることを願って止みません!

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