バロンの末裔のあらすじと宙組に期待すること

梅芸の後突然九州に!?!?!という斬新な全ツですが、少しずつ範囲が広がっているのは嬉しいですね。
感染対策をしっっっっかり守った上で、梅田の公演は観にいきたいな〜〜〜と思ってますが、どうでしょう。
早速シティーハンターの抽選も落ちてますので…(笑)

さて、バロンの末裔といえば久世星佳さんの退団公演として有名ですね。
現役のジェンヌさんたちも話題にすることが多い作品のように思います。
バロンの末裔といえば雉撃ちの丘。知らない方もそんなに居ないかなと思いますが、
あらすじや個人的な見どころ、そして宙組との相性などを語っていきたいと思います。

いや〜〜〜このバロンの末裔の何が良いかって

「正塚先生が上品な貴族の三角関係をプラトニックに描いているところ」

だと思ってます。正塚先生の描くヒロインが一人称「あたし」じゃないし、
ヒロインと主役との「うん」の応酬も無いわけですね。
2010年代の宝塚オタクの私としては「うん」の応酬を見ると正塚先生の舞台観てるな〜って気持ちになるんで
スカステ見ててこれが無いのは結構衝撃的でした。
それが正塚先生のハードボイルドな持ち味と重なって、素朴でいて美しい物語になっています。
なんていうか嫌らしさが全然無いんですよね、情念というものがセリフ上は雉撃ち以外ほとんど無いんですが、
お芝居からにじみ出てくる感じというか。
ま〜〜たそれが久世星佳さんの背中で語る男(役)としての郷愁と相まってもう〜〜ねえ!
久世さんの「男」感って今見てもなお、本当に唯一無二ですよね。
立ち姿とかもうなんとも言えず。本物じゃないですか…!!って。
お化粧とか多分今よりも結構濃い目に思うのですが、当時のスタイルが肩幅を大きく見せる
ボックス的なシルエットのスーツというのも相乗効果で、今見てもめっちゃ格好良いんですよ…。
と語りまくってしまいそうなのであらすじとお話を載せておきますね。

バロンの末裔のあらすじ

主人公は由緒あるボールトン男爵家の生まれであり、
双子のローレンスが家督を相続するため、家を出て軍人として身を立てているエドワードです。
なおローレンスとエドワードを一人二役で演じます!このあたりの早変わりを全ツでこなすのは大変そうですが、
それも含めてちょっとギャグシーンになるのかな〜と思ったり。

兄のローレンスが病気になったという知らせを聞き軍で休暇を取ったエドワードが実家に帰ってきます。
そこで、ボールトン男爵家が経済的困窮により土地を銀行に差し押さえられていることを知ります。
どうしてそのようなことになったのか、原因を調べてみると婚約者であるキャサリンの実家へ経済援助をしようとして穀物相場へ投資を行い、大きく失敗して破産していたのでした。

その状況に呆れてしまったエドワードは実家を飛び出そうとしますが、
それを引き留めたのが彼の兄ローレンスの婚約者であり、自分も昔恋をしていたキャサリンでした。
というわけでこの話には兄のローレンスの婚約者キャサリンと惹かれ合う弟エドワードの三角関係が生まれます。

さて、エドワードは借金の支払いの日をなんとか伸ばしてもらおうと
銀行の頭取に話をつけにいきますが、拒否されます。
この銀行の頭取はボールトン男爵家の領地を利用し自分自身の地位を向上しようと画策していたのでした。
頭取はクールですがそのお父さんが正塚先生作品らしい憎めないちょっとやらしいオヤジで良いんですよね。

そしてそこへ軍の仲間のリチャードがエドワードの後をついてやってきます。
リチャードは当時真琴つばささんが演じられていた2番手さんの役ですね。
リチャードには実業家になりたいという夢がありました。なんとエドワードが男爵家出身でお金を持っているため、実業家として活躍するための資金援助をさせようと勝手に決めてついてきたのです。
この時のリチャードの希望にあふれた軽やかな感じがこの物語のちょっとした息抜きになっていて対比が面白い。

そもそもどうして銀行から差し押さえられたか?を調査していくと実は
頭取の父と、会計士によって兄はハメられたのだという事実が発覚します。
実はボールトン男爵家の領地には石炭が大量に埋蔵されておりましたが、
双子の兄弟たちにその事実が知らされることはありませんでした。
その資源に目をつけた相手に、通常の土地と同価格で土地の抵当権を突きつけられ、
兄ローレンスは借金に塗れ首が回らなくなるのを待たれていたんですね。

場面は変わり、キャサリンとエドワードの二人の雉撃ちの丘の場面に。
ここがバロンの末裔で多分一番有名な場面ですね。
キャサリンが隠していた恋心をエドワードに吐露しますが、二人がくっつくことはありません。
ここが素晴らしいんですよね。
そしてこのやりとりに関してはここで詳しくというよりも実際に見て感動して欲しい・・・!!!

その後、雨が降ってきてしまい、ボールトン男爵家の使用人ヘンリーの家で雨宿りする場面に移ります。
そこでヘンリーによって実は石炭が埋蔵されている事実や、その事実により家を再建できることなどが発覚します。
これを利用して再度頭取に話を持ちかけ、条件付きで土地を取り戻すのでした。

しかしエドワードが家に留まることはありません。
仲間のリチャードに実務を担ってもらい。領地をホテルに変えて経営、
その儲けで借金を返済していくということボールトン男爵家は再出発を図ります。
炭鉱としての開発を行うことで環境破壊が起きることを恐れたリチャードの妙案でした。

このまた終わりの二人の雰囲気が、宝塚歌劇と思えないほど静かで、
でも希望も微かに感じられる感じで素晴らしいんですよね。

バロンの末裔の楽しみなところ

見所としてはきっと元の脚本といろいろ変わってくるところが第一に挙げられるんじゃないかな〜と思います。
多分ギャグシーンとか昔より大きくなるんじゃないかなと。宙組の雰囲気的に。
真風さんって真顔で飄々とした雰囲気で真面目に笑いを取ってくるみたいなイメージがあるんですよね。
何か仕掛けて笑わすんじゃなくて、自分はあくまで真顔で「当たり前だけど?」という感じで相手を陥落させるような。
特に双子のエドワードとローレンスの早変わりでそれが見られるんじゃ無いかなという期待が大きいです。
ローレンスとエドワードの入れ替わりによって、翻弄される潤花さんとか芹香さんも楽しみ。
何が面白いって使用人と本人にしか見分けがついてないんですよね〜双子の。
でもやりすぎるとキャラが崩壊してしまうので、難しい場面だと思うんですが。

そしておそらくリチャードをやるであろう芹香さんの軽妙洒脱な感じとかもめちゃくちゃ楽しみですね。
あのエドワードに金を借りて俺は成功をおさめるぞ!!!!ってめちゃくちゃキラキラしたシーンとか。
そこに恋人も一緒に便乗させちゃおうという気軽さみたいなの。想像がめちゃくちゃ付いて今から楽しみ。

あと使用人のヘンリーはどなたがやるんでしょうね…凛きらさんとかかなあ。
いや会計士な気もするし、楽しみだ〜。
きっと未沙のえるさんがやってらっしゃった役はすっしーさんがやられると思うんですけどねえ。

配役考えるだけでもワクワクする〜。私は当時生で観劇した勢じゃなく、
スカステで何回か観た感じなので、あの演目が観られるんだ〜〜というワクワク感が強いです。

様々な方が大切にされている作品、いや〜楽しみですねえ!!
なにより地下組織とか革でピカピカなパンツを履いたファンキーな髪型の人が出てこない正塚作品が楽しみです。

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