冒頭から何を馬鹿みたいなことを…と思われそうですけど
今回の月組のショー最高すぎでは!?
ウエクミ先生の影響めっちゃ感じつつも宝塚ナイズドされた演出で
今後の栗田先生のショーにも期待大です。
ヨシマサ(敬称略)が何回も教えてくれたおかげで
私も迷わず「ばんかきょう」と読めますありがとうヨシマサ(敬称略)
付喪神の鳳月杏さんという最強のお通し
スピードメニューで出てくるにしてはあまりにメインディッシュすぎるお通しですよね鳳月杏さんの付喪神って。
「知らざあ言って聞かせやしょう」とか言ってきますし…いいんですか?耳ダンボにして前のめりで聞きますけど(※劇場では椅子の背もたれから離れず観劇しましょう)
しかしながらこの時点でこのショーへの期待と信頼度がマックスに高まります。
絶対最高じゃないですか、この後の場面がたとえ全部意味不明だったとしても
私はこのお通しだけで何杯でも飲めちゃいますよ_:(´ཀ`」 ∠):
また背後に控えてるいろんな付喪神の方々も実力者だらけで既に目が足りないのに
すごい花魁(海乃美月さん)とすごい花火師(月城かなとさん)が出てきて
絶景かな絶景かなとか言い出すからもう心が…心が盛り上がりすぎて万華鏡から目が放せないよ!!!!えっなんて!?めいめい咲いては散っちゃうって!?
花は散る時が一番美しいって思ってるタイプの人の演出したショーだ…
勘弁してくださいあまりにもそういうの大好き_:(´ཀ`」 ∠):
月城さんはたとえ花火師やめても誰かが永久に養ってくれる顔してますけどね、
まあ宝塚に出てくる貧乏人全員に言えますよね、容姿端麗すぎる貧乏人…
地獄変の鳳月さんの破壊力
私たちの見たかった鳳月杏さんランキングでかなり上位に食い込んでくるであろう作家鳳月さん。
しかも芥川龍之介。
地獄変は青空文庫で読めるので読んだのですが、いやなんとも言えない話でした。
めちゃめちゃざっくり地獄変を説明します
まずすごい絵うまいけど偏屈なおじさんが居て、立派な殿様が居て、
すごい絵うまいけど偏屈なおじさんには溺愛してる娘がいて、
娘は立派な殿様に女房として迎え入れられたけど絵描きのおじさんは
娘が大事すぎてそれをあんまりよく思ってない。娘も殿様を拒否ってる。
殿様もこいつ絵うまいけど人間的にはいやだなと思ってる、なんかそんな感じの人々が出て来ます。
地獄変の屏風絵
で立派な殿様に地獄変の屏風を描けと言われ
偏屈なおじさんが取り憑かれたように絵描くんですけど
最後の仕上げに至って天から落ちてくる馬車の中で悶え苦しんでる女が描きたいって言って
殿様に燃やす用の車を用意してほしいっていうわけですよ。
燃やされる娘
まかせろ!!って何故かノリノリの殿様が用意させた車には
絵描きのおじさんが溺愛した娘が乗ってて
でその屏風を完成させた翌日首吊って死ぬみたいな。
なんか途中で娘が大事にしてる父親と同名の不思議な猿の
丁寧な土下座とかも出てくるんですけど、
まあ色々絡み合って不思議で狂気的でしかし美しいみたいな話でした。
お芝居とショーでの立場の逆転具合がたまらない
地獄を取り憑かれたように書く鳳月杏さん。書きたいものは見なければ書けないということで
地獄に身を投じて最終的に死んでしまったみたいな場面なんでしょうか。
感情そのものの露出のような表情やダンスがとても素敵です。
しかしとりあえずチラ見えする脚ばっかり見てもうしわけないです。
すごい印象的な場面なのに。ありがたいです脚、裸足。
あと夢奈瑠音さんね…お芝居では鳳月さんにぶたれてたのに
ショーではこんな蠱惑的な表情をするもんですから…魅力が凄まじい…あとやはり筋肉がすごい…細いのに…
闇市の月城かなとさんの格好に先生の趣味が全て出ている
と思ったのは私だけでしょうか、
栗田先生こういうのがお好きなんですねわかりますよウフフって思っちゃった。
なんかこういうキャラ最近見たなって思ってたんですけどヒプノシスマイクの大阪の人でした。
私はあんまり知らないけど友達が大阪ディビジョンの目が細い人を好きです。
どついたれ本舗ってすごい名前です、でもあの月城さんも参加してておかしくなさそうな格好してました、どついたれ本舗的なものに。
あのお衣装の花札の札も多分一つ一つ意味があるというか、何かの役になってるんだろうなと思ったんですけどその辺どなたかもう既に解明されているのでしょうか、非常に気になります。
ちょっと前まで舞踏会のフランス人してたのにと思うとタカラジェンヌってすごいなと思います。
とか思ってたらカラスになってて余計びっくりした
これが噂の渋谷のカラスですか…というところで。
今風の曲で始まる東京は渋谷の雑踏でみんな鬱屈した感じ。
あの傘のビニールにわざわざ黒いゴミ袋を使用してるっぽいのもまた
初めて演出したショーって感じがすごいして、良いですよね。
なんか偉い上から目線ぽいコメントになっちゃった…そうじゃなくてですね、
最初ならではの細部の細部まで限界までこだわってもまだこだわり足りないみたいな演出が感じられて好きってこと!伝わりますでしょうか。
ショーってどんどん概念的になっていくものだと思うので、
一観客としてわかりやすくこだわりが感じられるのがたまらないってことです。
ざんぎり頭を叩いてみて文明開化の音を鳴らしてたところとかね!!!たまらないですね!!
群舞からフィナーレまでの目抜き通りがあまりに最高なので歌詞見て
私が言いたいことはもうこの全部なんですけど。
この幾度となく命の巡った先にある楽曲が目抜き通りとは。
使われてる楽曲が椎名林檎さんとトータス松本さんの歌ってる目抜き通りという曲なんですが、
歌詞が
「Where did we come from?Who are we? Where’ll we go?」
椎名林檎とトータス松本の「目抜き通り」歌詞
とか万華鏡が見せる様々なものがアンサーだと思いますし
「誰も知らない私が何なのか
当てにならない肩書も苗字も今日までどこをどう歩いて来たか
椎名林檎とトータス松本の「目抜き通り」歌詞
わかっちゃいない誰でも無い」
とかも万華鏡が見せた様々な役の人生がそれだと思いますし
「本番さショータイム終わらない
椎名林檎とトータス松本の「目抜き通り」歌詞
ああ生きてる間ずっと」
とか色々めぐる人々の人生そのものだと思いますし
「あの世でもらう批評が本当なのさ
椎名林檎とトータス松本の「目抜き通り」歌詞
デートの夢は永い眠りで観ようか」
とかもうこのショーの全部じゃないですか!?私がこの曲好きすぎるだけですか!?
確かGINZA SIXのタイアップ曲だったと思うんですけど、
そのときも超ワクワクした思い出があるので印象深いのかも。
絶景かな絶景かな
歌詞を知ってるか知らないかでかなり印象が変わると思うので
ぜひ原曲の歌詞も全て見ていただきたいです。噛みしめられる味が増えると申しますか。
千秋楽の配信の前にでもね、ぜひ!!!!!
フィナーレとか群舞とかデュエダンってまさにそのショーの全てを内包した場面だと思うのですが
そこにこの曲がかなり長尺で使われてることにめちゃめちゃ栗田先生の意図を感じて本当に最高でした。万華鏡百景色、まさに絶景!!
絶景かな絶景かなって聞いてると、元ネタになった京都の南禅寺に行きたくなりますね。絶景を拝みに。
あとは…演出家の先生の世代も
いよいよ若くなってきたんだな〜って感じました( ̄▽ ̄)ハハ
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