新しい銀ちゃんの恋、予測不能で楽しみな事

ド派手なジャケットにド派手なハット、将棋のコマとハエたたき、大スター倉岡銀四郎の華々しい再登場!

久世星佳さんの初演は見られていないのですが、宙組・花組版はスカステで何回見たことやら。
銀ちゃんの恋、めちゃくちゃ大好きです。
大空さんと野々さんを超える銀ちゃんってこの世にあるのかと思うほどに好き。

まだ観たことない方向けにあらすじと銀ちゃんの恋の良さと、
死ぬほど銀ちゃんの恋がすきだからこそ、花組版で楽しみなことと、書いていきたいと思います。

銀ちゃんの恋のあらすじ

映画スターの倉岡銀四郎(主人公)はいつだって主役でないと我慢ができないタイプのわがままな男だが、
不思議と人を惹き付ける魅力があり、銀ちゃんという相性で周囲から慕われている。
ライバルである橘としのぎを削りながら今日も子分を引き連れ映画撮影に勤しむ銀ちゃん。

あるとき、女優であり恋人の水原小夏(ヒロイン)との間に子供が出来た銀ちゃんは、
大スターである自分に合う恋人は小夏ではない、と身重の小夏をパッとしない大部屋俳優で一番の子分であるヤスに押し付け、二人を結婚させようとする。(完全にめちゃくちゃな野郎である。)

しかしヤスは銀ちゃんの事が大好きで、銀ちゃんのいう事なら何でも信じて疑わない男な上、
元々女優である小夏に憧れていたため結婚を受け入れる。(めちゃくちゃな野郎その2である。)

小夏も最初は銀ちゃんの言うことをなんでも聞くヤスに対して嫌悪感を示していたが、
やがて自分と向き合い本気でお腹の子の父親になろうと奮闘している姿を見て徐々に態度が変わっていく。

二人の婚姻が確定になったとき、新しい恋人との仲が上手く行ってない銀ちゃんがふらりと小夏の前に現れ、
自分と一緒にならないかと誘ってくる。(やはりめちゃくちゃな野郎である。)
小夏に断られてしまいながらも、ヤスと小夏に関わりをもとうとする銀ちゃん。

銀ちゃんのために全てを捧げ、
更に小夏のお腹の子のために身を粉にして働いてきたヤスはやがて自暴自棄になり、
小夏にも横暴な態度を取るようになっていき、
最終的に映画の撮影で、失敗すれば死ぬ可能性もあるほど危険なスタント「階段落ち」に立候補する。

変わってしまった三人の関係、銀ちゃんと小夏、そしてヤスはスタントをこなしてどうなってしまうのか。

というのが大体のあらすじですね。本当にめちゃくちゃな野郎どもしか出てきませんが、
最終的なオチも、宝塚でやることによって生まれる上品さも含め本当に好きです。めちゃくちゃだけど

新・花組版銀ちゃんの恋

さて花組版でも宙組版でも銀ちゃんと小夏は大空祐飛さんと、野々すみ花さんが演じておられましたが、
ヤスは花組では華形ひかるさん、宙組では北翔海莉さんが演じておられました。

銀ちゃんの恋の良さって、宝塚と相入れない下品さだと思うんですよね。
愛嬌が可愛い銀ちゃんも、昭和の映画では許されても、
今この時代、現代で男性が再演したらまじで最低の男にしか見えないというか。倫理委員会が出てきそうというか。

宝塚という夢と虚構が入り混じる舞台であえて泥臭い人間ドラマを本気でやる美しさみたいな、
二律背反がマジでたまんないわけですよ〜。

ヤス:飛龍つかささん

ヤスは今の花組なら飛龍つかささんだろうな〜と思っていたので予想通りの配役でしたね。
まさに銀ちゃんの金魚のフンとでも言えるほどべったり心酔してる子分。
マスカレードホテルの役どころもそんな感じだったのでどんな感じになるか容易に想像が付きます。

容易に想像がつく分、想像を超えるものが観られるかどうかがとっても楽しみになってきますね。
ヤスって役はただ心酔しているだけじゃなくて、心に本当に秘めたものにも説得力が必要ですから、
ただの子分でいるだけじゃダメなんですよね。銀ちゃんへの愛と小夏への愛それぞれがすごいわけですよ。
このあたりは北翔さんも華形さんも本当に素晴らしかったよなあ。その分飛龍さんがどうなるか楽しみです。

銀ちゃん:水美舞斗さん

何より倉岡銀四郎の水美さんが想像がつかなくて。
結構優等生的なイメージがあるんですよね。もしくはワイルドな良い奴ポジションというか。
トップの明日海さんや柚香さんがちょっと影があったり静かな感じの役が多い上、
瀬戸さんや鳳月さんもどちらかといえば落ち着いたイメージがあり、
水美さんはその分割と明るい役が多かったじゃないですか。

なので個人的にですが、水美さんの役は良いやつ的なイメージがめちゃくちゃ強いんですよ。
初演の久世さんも、再演の大空さんもどちらかと言えば影があるタイプでしたし
一体どうなるんでしょうか。なんかこう、横暴で暴君で、傍若無人なのに愛嬌がある「銀ちゃん」のイメージとちょっと遠い感じがするんですが、そこをどう表現されてくるのか、
こちらはヤスの飛龍さんと反対に想像がつかないからこそ楽しみな部分です。
銀ちゃんやりきったらめちゃくちゃいろんな役見る機会増えそうじゃないですか!?!?!?

小夏:星空美咲さん

そして星空美咲さんは聖野さんの主演バウを観てないのでどんな方なのか全然わかってないんですよ。
個人的に今の花組なら小夏は音くり寿さんで観たかった〜〜〜!!!!ってちょっと思っちゃったんですが、
でも抜擢されるだけ実力がある方なのでしょうし、素直に楽しみです。

でも音さんの小夏の夢も見る。場を一気に支配するほどの迫真の芝居が好きなので…。
マスカレードホテルの音さん天才過ぎませんでした?
音さんの話始まった途端普通に感情移入して泣いちゃったんですよね。
一場面で一瞬で心を動かす芝居をするって恐ろしい子…!!
あまりの没入感にガラスの仮面かよ…!!!!って思いました。努力に裏打ちされた天才。

まだまだ観られるのは先なんですが、なんとチケットめちゃくちゃ前方席が当たりまして、
今から新しい銀ちゃんに会えるのが、本当〜〜〜に楽しみ!
副題の〜銀ちゃん、本日も反省の色なし〜の時点で最高に倉岡銀四郎すぎるじゃないですか。

地味に注目したいポイント

専務のカラータイマーはどうなってしまうのか、保険屋は居るのか、
かつて望海さんや愛月さんが努めたジミーは一体誰がやるのか今のご時世でも舞台でもやしは食べてくれるのか…!!??

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